バレンタインを過ぎて届いた贈り物。医療現場で育んだ『職種を超えた絆』

日常

それは、かつて同じ部署で一緒に勤務していた看護師さんたちからのものだった。

封を解いて、思わず口角が上がる。

中に入っていたのは、私がウイスキー好きであることを知っていなければ選ばないであろうものだった。

医療の現場は、いつだって「今」という時間に追われている。 モニターの電子音、急ぎのオーダー、張り詰めた空気。医療技術者として働く日々のなかで、かつての部署で共に勤務した彼女たち、彼女らとは、職種を超えた深い絆があった。

時間外での緊急対応後のちょっとした時間に「次は美味しい酒でも飲みたいね」という他愛ない約束。 

ふとした瞬間に私が熱っぽく語ってしまった、ウイスキーの華やかさ。

今の部署に移り、共に仕事に没頭する日々の中で、彼女たちは覚えていてくれました。私の名前と一緒に、私の「好き」という欠片を。

贈り物の価値は、中身の値段だけで決まるのではない。 「これを贈れば、あの人はきっと喜ぶだろう」と、多忙を極める勤務の片隅で、誰かが自分のために費やしてくれた「思考の時間」そのものに、何よりの価値がある。

今夜は、少しだけ贅沢な氷を用意しよう。 グラスの中で氷がカランと鳴るたび、苦楽をともにした仲間の笑顔が、少しだけ近くに感じられる気がする。

覚えていてくれて、ありがとう

職種は違えど、同じ「命」に向き合う仲間が届けてくれた一杯。 それは、どんな処方箋よりも心に深く沁みわたり、明日への活力を静かに灯してくれる。

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